フィレンツェだより |
ボーボリ庭園から見た遠景 |
§ボーボリ庭園
昨日,ミケランジェロ広場からの帰りに寄れなかったベルヴェデーレ要塞とバルディーニ庭園のあたりでも散歩して来ようかということになったが,せっかく川向こうに行くのだし,ピッティ宮殿の中のパラティーナ美術館は休みではあるが,宮殿の裏にあるボーボリ庭園(ジャルディアーノ・ディ・ボーボリ)は入れてくれるようなので,ついでに行ってみることにした. 昨年のローマの旅行で,ユーロスターに乗ってフィレンツェを日帰りで訪れた時,ウフィッツィは最初からあきらめて,ピッティ宮殿に行き,パラティーナ美術館の諸作品を堪能したが,帰りの電車の時間の都合もあり,ボーボリ庭園その他は見ていない. 月曜は,パラティーナ美術館と近代美術館は休みだが,ボーボリ庭園,陶磁器博物館,衣装博物館,銀器博物館は開いていて,4つの施設セットで6ユーロの入場料だ.
![]() 雑踏の中から横目に見たサン・ジョヴァンニ洗礼堂,ジョットの鐘楼,ドゥオーモが青空に映えて実に美しかったので,思わずデジカメに収めた.今のところ,私も完全な観光客だ.
今日は脇道を行かず,正攻法でヴェッキオ橋(ポンテ・ヴェッキオ)を渡って川向こうに行こうということになったが,これが大変だった.ヴェッキオ橋のみか,川の両側ともものすごい人出で,橋を渡ってからも,グィッチャルディーニ通りをゆっくりゆっくり進んだ.
![]() ボーボリ庭園の紹介に必ず出てくるのが,広い風景と右の写真の「小人の噴水」( チョーリ作,「小人モルガンテ」)だ.この像は広い(本当に広い!)庭園を一通り歩いた後,出口にたどりつく直前に見られる.
その少し手前にあるのが「ブオンタレンティの小洞窟」(グロッタ)だ.人造の小洞窟(グロッタ)を作る趣味が流行し,そこからグロテスク(イタリア語ではグロッテススコ)という語ができたのは何となく知っていたが,あまり良い趣味とは思えない.
上の写真でわかるように中央上部にメディチ家の家紋が入っている.ここにはジャンボローニャのヴィーナス像があるとのことだが,下の写真のエロティックに見える像がそうだろうか?
![]() ![]() 作家の名前を忘れてしまったが,幼児のキリストと洗礼者ヨハネの銅でできた小さな像が印象に残った.薄暗い光に包まれた天井の高い豪奢な部屋で,トスカーナ大公であったメディチ家の栄華の後を見つめた. |
ボーボリ庭園 丘の上に登る坂 |
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