フィレンツェだより |
![]() 雨の「4月27日」通り |
§雨の日,フィレンツェ雑感
街を歩いている時,日本だと夏によく出る大きな雲が山の方に出ているのを見て,夕立にでもなるのではないかと思うことが何度かあったが,それでも雨は降らなかった. 今日は朝から曇天だったが,午後になって雷鳴が響き渡り,雨も長い時間降った.それでも日本の土砂降りのようにはならなかった.昨年9月にローマで激しい雨に遭ったが,その時期は雨季だったらしい. 今日は外出できなかったので,撮りためた写真をもとに,考えたこと綴ってみる.
![]() オンニサンティ通りには骨董屋(アンティーク・ショップと言うべきか)など面白そうな店が多く,ショーウィンドウを覗くのも楽しい.手工芸品の店の品物に日本語の説明がついていた.
日本人は大事なお客さんなのだろう.ガイドブックなどは日本語版だけでなく,中国語やハングルのものも見られる.特に中国人は,住んでいる人も多いし,フィレンツェで見かけるアジア人は観光客に限って言えばまだ日本人が優勢だが,そのうち中国人の方が多くなるかも知れない.中国の人たちの持つパワーと人口にはどうやってもかなわないような気がする. 同じ通りで「SEIKO」と書かれた時計屋(オロロジェリーア)を見かけた.日本の製品と意識されているかどうかはわからないが,かなりのブランド力があるのだろう.家電製品や自動車などは日本製もかなり見られるようだが,韓国のサムソンやヒュンダイも多いようだ. 逆に,日本の企業だと思っていたものをこっちでみかけて,国際資本の会社だったことを初めて知ることもある.日常的に眼にしていると,なかなか気づかないのだろう.
![]() フィレンツェはザンザーラに悩まされることが多いというので,蚊取り線香を持ってきたのだが,エッセルンガでも売っていた.さすがにこれはもとは日本の発明だろうが,売り場にあったのは日本の製品ではなかった.それだけ「蚊」は覚悟しなければならないということだろう. エアコンも網戸もまだまだ一般的ではないようだし,寓居にもないので,ともかくすでに出没してきた「蚊」の被害に対する心構えはしなくてはなるまい.
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右下は,以前,アルノ川南岸をヴェッキオ橋からサンタ・トリニタ橋まで向かうサン・ヤーコポ通り(この「通り」はヴィーアではなく,ボルゴだった)で見かけたものだ.これも詳細はわからないが,細部までしっかりしており,絵柄といい由緒ありげに見えた.
下の写真は,先日外側だけ見ることができたオル・サン・ミケーレ教会の壁龕だ.「聖ゲオルギウス像」のように,本物はどこかの美術館にあって,これはコピーかも知れないが,由緒は調べればすぐにわかるだろう.今のところ調べていないが,オル・サン・ミケーレ教会の歴史と関係が深いかもしれないので,それは今度本格的に訪ねていくときまでに調べておこう.
![]() 有名な教会だけでなく,さりげなくある町や村の教会も好きだ.もちろん信仰の場だから,地元の人たちの顰蹙を買わないようにしなければならないが,そうした教会も訪ねてみたい.知らずに入った教会にすごい美術品があったりするのもまた,この街のすごさだと思う. |
![]() ポッジョ・ア・カイアーノの教会 右側に美しい鐘楼もあった |
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