『ガリア戦記』(1.3.2) |
(テクスト) (1.3.2) Ad eas res conficiendas biennium sibi satis esse duxerunt: in tertium annum profectionem lege confirmant. |
(読み) アド・エアース・レース・コンフィキエンダース・ビエンニウム・シビ(ー)・サティス・エッセ・ドゥークセールント.イン・テルティウム・アンヌム・プロフェクティオーネム・レーゲ・コンフィルマント. |
(語彙) (1.3.2)(コロンで文を区切る) 第1文 Ad:対格支配の前置詞「〜へと」.ad+動名詞の対格で目的を表すが,その動名詞が目的語を取る場合,その目的語を前置詞の目的語にして,それに動名詞の同系統の動形容詞をその目的語に性・数・格を一致させる(動形容詞による動名詞の代用) eas:指示代名詞is, ea, id「それ,その」の女性・複数・対格 res:第5変化・女性名詞res, rei, f.「もの,こと,事情」の複数・対格 conficiendas:第3変化第2形動詞conficio, conficere, confeci, confectum「完成する,終わらせる,完遂する,成し遂げる」の動形容詞・女性・複数・対格 biennium:第2変化・中性名詞bienni-um, -i, n.「二年(間)」の単数・対格.不定法esseの主語 sibi:再帰代名詞se「(主動詞の主語と同じ)彼(ら)自身」の複数(単数も同形)・与格. satis:副詞「十分に」 esse:不規則動詞sum, esse, fui, (futurus)「〜である,〜がある」の不定法・能動相・現在 duxerunt:第3活用第1形動詞duco, ducere, duxi, ductum「導く,思う,考える」の直説法・能動相・完了・3人称・複数 |
第2文 in:対格支配の前置詞「〜(の中)へと」.「三年目へと」はラテン語では「二年後」という意味になる tertium:第1・第2変化形容詞terti-us, -a, -um「三番目の」の男性・単数・対格 annum:第2変化・男性名詞ann-us, -i, m.「年」の単数・対格 profectionem:第3変化・女性名詞profectio, profectionis, f.「出発」の単数・対格 lege:第3変化lex, legis, f.「法律」の単数・奪格 confirmant:第1活用動詞confirm-o, -are, -avi, -atum「強固にする,確かにする」 |
(試訳) これらのことを遂行するためには(自分たちにとっては)二年間で十分であると考え,二年後の出発を法によって確かなものとした. |